TAKE_2です。新曲『paradise』が公開されました。たまにはお知らせ事以外にもブログ書かねば...ということで『paradise』のセルフライナーノーツです。
『DIGGING』で垣間見せていた重たいサウンドのロックな雰囲気ですが、一層ダークでラウドな方向に推し進めた『paradies』。力強いボーカル、重厚なギター、荒々しいドラム。
『時を重ね心は色づき』や『約束』で全曲riconoさんが歌っていた頃のイメージが強い方からすると「方向性変えたのかな?」、あるいは「新境地?」と感じられるかもしれません。実際の心境としては、今まで作品に反映していなかったけれど元々持っていた音楽性を、今回初めて取り入れただけに過ぎなかったりします。
当然、今作のような楽曲を作りたいと思っていました。しかし「よし、作ろう」と手を動かし始めるまでには時間がかかりました。その理由は、曲が出来たとしても「この人なら歌える」とか「この人に歌ってもらいたい」と思えるボーカリストを見つけられずにいたからです。
幸運にも、素敵なボーカリストを見つけることができました。『paradise』を歌っていただいたミドリノハサミさんです。
高くない音程での迫力ある歌声。様々な楽曲で魅力あふれる歌を吹き込むセンス・技術。滲み出る「この人、絶対どこかでしっかり音楽の勉強した人だ」感。ミドリノハサミさんの歌を聴き込んで、『DIGGING』で『ドウケシ』と『Be Happy!!!』を歌っていただいて。「この人なら、更にダークでラウドな曲もバッチリはまる歌を入れてくれる」という確信を得るのは容易い事でした。
そして、M3-2023秋の後に制作を始めて無事に『paradise』が完成しました。
ダークな曲調・サウンドに合わせて、歌詞も重い事柄をテーマにしています。ただ、ストレートな表現はできるだけ避け、逆説的・嫌味・比喩的な言葉を選びました。
「見えそうで見えない方が逆にエッ...」と言われることがあります。なぜそう感じるのかというと、見えないことによって受けての想像力を掻き立て、期待させるからだと思います。敢えて明確に表現しないというのはいろんな作品で取り入れられていると思いますが、みきとP様の少女レイという楽曲はその一つではないでしょうか。MVの少女2人の間に何があったのか、想像せずにはいられません。なんでもモチーフにしているドラマがあるとか。調べたら本人インタビューで普通に明言してるので出てきました。
『paradise』の話に戻りますが、歌詞にはネガティブなイメージを放つ言葉は多くはないはずです。寧ろ、「重ね合う想い」や「love and truth」、「共鳴」といった、ポジティブなイメージのある言葉を所々に使っています。総じて、『paradise』の歌詞は意味がわからないけどなんとなくカッコいい、という第一印象を持つ人が多いのではないでしょうか。
ですが、先の通り『paradise』のテーマは重い内容です。ジャケットの図形、楽曲を締めくくるミドリノさんの叫び、歌詞のとある言葉。その辺りから「もしかして、この曲って...?」と聞き手に想像させ、不安や恐怖を与えることを目指しました。
では具体的に、『paradise』は何を表現したのかというと...(以下ネタバレ注意)
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SNSを介して傷つけられ、心を壊してしまった活動者の有様を音楽にしました。あまりにも辛くて "herb" 漬けになってる歌です。"herb" の意味、よかったら調べてみてください。
迷惑行為や誹謗中傷。SNSによって活動者とリスナーの距離が近くなったことで良くなったこともあれば、以前は起こり得なかった問題も多く生じるようになりました。良くも悪くも時代は変わったんだな、と。
歌詞のテーマを考えている最中も、テーマを決めて書き始めてからも、活動者が辟易している心境を吐露するポストを度々見かけました。そのようなポスト、探せば毎日見つかるんだろうな...。『paradise』では、誰が悪い・何が悪いなどを論じていません。ただ、人が傷ついている様が目に飛び込んでくるのはとても悲しくて、なんだか音楽にしようと思いました。
平和が一番。
TAKE_2
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